キーンコーンカーンコーン。
どうもこんにちは、not義務教育課程マドロイドです。
現役で高校生をしていて、日本の教育、主に財政面について思うことの話です。
勤勉な国民性で知られる日本は、政府だなんだという存在が無い時代からせっせと勉強をしていたようです。また、江戸時代の識字率が世界一だったなど、意識的に教育ということをする文化があったようです。ですが、その「教育」が国の管理下に置かれていると言える現代でその国民性がシステム的に役に立っているかというとそうでもなく…。
たとえば国の教育周辺の費用(文教及び科学振興費)です。小中の義務教育はもちろん、高校なども公立の学校は公的に支給された費用が無ければ立ち行きません。僕の高校も灯油ストーブの灯油代は地方自治体が出しているので、授業料を払ったとしても、教育費が無いと寒い教室で凍えることになります(ストーブが古い上に教室は透き間風が吹くので全然暖まりませんが、無いよりはマシです)。
また、大学や大学校なども国立は国の運営ですし、その上の大学院や研究機関も国の金がなければやっていけない所が殆どでしょう。それでも研究者は資金集めに困り貧乏している状況のようですが…。どうしてこうなった。
やはり一番の原因は、日本の「文教及び科学振興費」の割合の小ささ、予算の少なさでしょう。2021年度の歳出割合を見ると、社会保証33.6%、国債費22.3%、地方交付税交付金等15.0%、公共事業5.7%、と続いてやっと文教及び科学振興費5.1%、が現れます。
ここで、財務省のホームページに載っている諸先進国の国家予算の割合を眺めてみます。国の方針にもよりますが、国債費と社会保障がある程度の割合を占めているのはどこも似たような雰囲気です。みんな大変なんですね。
しかし、日本ほど教育、科学関係の割合が低い国はそんなにありません。科学研究費というか技術開発にはまだ予算を割いている部類なのですが、GDPに対する教育費の割合では世界ランキング115位とかいうことです。先進国が加盟している機関であるOECD内でのランキングは2018年時点で34カ国中最下位など、先に説明した国民性に見合っているとは言い難い放置プレイ仕様になっています。それ故なのか、しかしこれでいいのか…。
よくないと思います。教育というものは金がかかるものです。公立の高校に通っていると授業料などは私立ほどではないですが、教科書代などは一括でかなりの金額を払う必要があります。他にも、追加で学校側からワークや参考書、単語帳やその他の教材を随時買うように言われるため、通算すればこれもかなりの金額を払っています。また、技術系の高校は実習費なども結構かかるようです。
はたして、六人に一人が相対的貧困の状態にあるとされる日本で、この費用の多さのために希望の進路に進むことができない学生がどれだけ居るのか考えると、…自分が生きてるという現象が辛くなるのでそこまで本気では考えられませんが、苦しいものがあります。この前の文理の話もありますが、学生に優しくない世の中です。これでは、能力のある人材が経済的理由で埋もれてしまうかもしれません。もっとも、埋もれなかった人々も次々に他国へ逃避というか行軍している今日このごろのようですが…。
そんな日本に要求したいのは、とにかく教育にもっと金をかけてくれ、ということです。これは、現在自分がその恩恵を受ける側であるからこその主張であり、将来この立場になる後輩たちのための主張であり、未来の日本の端の辺りを担う国民としての主張です。
できたら大学まで無償化してもらえれば言うことはありません。そんなことをしたら変な学生が目的もなく入ってくるのでは、などと言う人が居るかもしれませんが、そんな学生は今の状態でも共テその他の試験で落とされます。しかし、現状でそのスタートラインに立てない学生を含め、全ての人に高等教育を受けるチャンスがあることは、国としてもメリットが沢山あるはずです。
ただ、日本の頑張りも素敵なものがあります。
例としてSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の制度があります。これは文部科学省が指定する高校で理科教育を重点的に支援する制度で、理科関係の費用の支給や発表の場の設置など、理系人材の育成を行うための制度です。
理数科の取り組みが代表的ですが、科学部ではこれで科学研究費用(通称:科研費)の制度を導入し、教員の前で研究についてのプレゼンをして予算を獲得するなど、実践的な研究活動を行っている所もあります。従来は部費から出していた研究費用ですが、それより多くの額を得られるので、装置の購入や遠征費の確保により、活発な研究活動が実施されています。研究し論文を書くのは大変ですが、将来的に「研究」を職業とすることに対して現実的に考えることができます。
このような制度が他の分野でも増えることで、将来的にこの国の教育や学問の発展に大きく貢献すると思います。
〔今日の英訳〕
I would like to demand Japanese government to spend more money on education.
(そんな日本に要求したいのは、とにかく教育にもっと金をかけてくれ、ということです。)
それではまた。
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