…シテ…コロシテ…。
どうもこんにちは、いのちのマドロイドです。
大阪万博のキャラクターが可愛すぎる話。
大阪万博のマスコットキャラクターが決まったようです。ロゴマークをそのまま組み込んだデザインの彼ですが、まず見た目が大変可愛らしいですよね。賛否両論ありますが、大変秀逸なデザインだと思います。
ところでロゴマークの方ですが、こちらも発表された当初は様々な意見を(主にネットで)見掛けました。「目玉模様が気持ち悪い」「子供が怖がりそうだ」などの否定的な意見から、「個性的で可愛い」「ユニークで頭から離れない」といった肯定的な意見まで、そのインパクト故に色々な捉え方をされたロゴマークだったと思います。
そうはいっても、ここまで反響が出たのは何故なのでしょうか。これは一般ツイッタランドの住民の感覚ですが、同じく国際的なイベントである東京オリンピックのロゴマークが発表された時よりも、あらゆる反響が遥かに大きかったように思います。
その原因の一つは、やはりデザインの特殊さだと思います。シンプルで鮮やかな配色と生物的な動きのあるデザインは、前例のなさも相まって、見た人間の脳が情報を処理する前に思考停止するレベルのエネルギーを秘めています。僕も初めて見た時には「何だこれは?」と思いました。
しかし、この"疑問に思う"というプロセスを見た瞬間に誰もが踏むことで、その分析を否定/肯定の意見として自分の中で纏めることに繋がり、活発なその発信を促したのだと思います。この「考えるきっかけ」を多くの人が受け取り、それに応じて自分の考えを持つという過程を日本中に起こしたことは、すでに彼の功績の一つであると言っても良いでしょう。SDGs万博、などと一部で言われている大阪万博ですが、その前哨戦として体を張って、まず自分の意見を持つ大切さに改めて気づく機会をくれた、そんな素敵なロゴマークだと思います。
さて、マスコットキャラクターの彼ですが(名前が決まっていないようなので、「彼」と読んでいます。ロゴマークも「彼」でしたが、気にしないでください。あれをただの記号として捉えるには、あまりにも愛着を持ちすぎてしまった…)水の都をイメージしたという流動的な体が、何とも言えず魅力的です。ロゴマークとの変身のバリエーションもたくさんあるようで、仲が良さそうなのも微笑ましいです。楽しそうや動きや、ふにゃっと笑った口元もチャーミングです。守りたいこの笑顔。
…と、ここで終わらないのが生物屋です。彼は一体何なのか?この既視感は何だ?どうしてこんなに可愛いのか?
好きなものについて深く知りたい、自分にできる範囲、方法で理解したいと思うのは、全人類共通の願いでしょう。創作物に現実の生物の知識を応用するな、と言われるかもしれませんが、この世界の知識でそれを分析して、僕が個人で勝手に解像度を寄せて(上げて)楽しむだけなので許してください。
まず、彼は一体何なのか、という疑問です。
これは公式の見解なのですが、ロゴマークとして採用されている赤い部分は細胞の集合体だとかいうことです。よって、あの部分は細胞群体であると予測されます。細胞群体とは、増殖した細胞が独立せずにまとまっていることを言います。クンショウモやボルボックス、イカダモのなかまで見られますね。この感じからいくと、ロゴマーク係としては「彼ら」の方が相応しそうな気がします。他にも、形が決まっていないので定数群体ではなさそうです。
そこで、既視感の疑問にも繋がるのですが、彼らはネンジュモのなかまの原核生物なのではないでしょうか。例えばネンジュモのなかまであるイシクラゲ(アナベナの一種)は、糸状に連なった群体を形成します。また、一定の割合で特殊化した細胞を持つことが知られており、10から20個に1個程度、他の細胞より大きな細胞が見られます。これは窒素固定を行う能力を持つ細胞で、他の細胞と(簡単に言うと)補い、助け合いながら生きています。見た目がとてもよく似ていることから考察しましたが、この生息の仕組みと同じ仕組みで彼らも生きていると考えると、また一層愛着を感じます。
赤い部分については以上です。次に、青い部分について考えてみようと思います。
流動的で次々と形を変えられる、造形の可能性に満ちた様子の彼ですが、生物界にはそんな生き物は中々存在しません。一番近いのは、アメーバでしょうか。赤い彼らと違い、分裂が起こらないようなので単細胞生物だと考えても差し支えはないでしょう。また、「アメーバ」という名前はギリシャ語で「変化」を表す言葉に由来するようなので、色々な面で共通点があると言えます。仮足で様々な所に行くことができるアメーバのように、さまざまな場所でキャラクターとして活動する原動力になれるような存在なのではないかと思います。
これらのことから、彼らは赤い部分と青い部分で別々の生命なのでは、と考えます。いわゆる共利共生関係になっていると仮定すれば、2つの生命が互いに補い合っているようにも見え、とても尊いです(唐突な脳死)。もしかすると青い部分も赤い部分の特殊化した細胞の一種なのでは、という考えにも至りましたが、それにしては大きさや仕組みが余りにも違いすぎます。また、赤い彼らにメリットが薄いようにも見えますが、その辺りは一定の皮肉を含んでいる…ようにも思えます。…これはヒネすぎかもしれませんね。
このように自分の世界でキャラクターの解像度を上げることで、さらに可愛く見えてきます。以下無限ループ(結論)。楽しいですね。
この解析活動の一環として、擬人化をする人も多いようです。日本人は、何でもデフォルメして概念を抽出する能力を所持しているので、大抵のものはヒトガタにできます。こうしてそのうち、対象への違和感が消えていくのです。運営はどんなキャラクターを出しても、心配しないで大丈夫です。なお、僕も微力ながらその活動を手伝いたいと思っています。まだ思ってるだけです。…描いたらまた載せます。
〔今日の英訳〕
By the way, there were various opinions on the Internet when the logo was announced.
(ところでロゴマークの方ですが、こちらも発表された当初は様々な意見を(主にネットで)見掛けました。)
それではまた。
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