火星引っ越しセンター。
どうもこんにちは、新年明けましてマドロイドです。
「火星論」に収録した文章の解説など。
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まずは皆様、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
2024年の一本目ですが、昨年末に出した本の話からスタートします。去年の夏に突然思い立って作った本ではありますが、なんとか完成しましてコミックマーケットに持っていくことができました。紆余曲折キリモミ四回転半くらいしながら書いていましたので、作者的な裏話を書いていこうと思います。あとがきを書けよ……という話ですが、なんとなく個人的に本に載せたくはないんですよね。あとがきは口語調で書きたいのですが、あの本は評論ということで文語調に統一して書いたので、二つの形式を混ぜたくなかったんですね。でも黙っていられなかったのと、あとがき自体は好きなのでここに書きます。これはコミケの前から書いていたので、新年早々の文章投稿のはずなのにクリスマスが云々とか書いてある所もあるのですが、そういうことです。
ということで、以下あとがきと解説と蛇足
・火星論
やっと文章にできました。高校の友達には散々話していたことですが、文章にするとおとなしい理論になってしまいましたね。着地点はそこなんですよ。夢を見ててもここは地球なので。あと、食料自給やCO2排出の観点から人口の収容限度を計算したデータがいろいろあるわけですが、古いものだと普通に現在の人口が限度を越してるものもあります。これに関しては化石燃料の埋蔵量のようなデータにもみられるように、いわゆる技術革新などによってキャパシティが広がっているという側面があるのでしょう。まあ、現在の人口を完全に涵養できているかというと、貧富の差などの問題によりそうとも言い難いのですが。ちなみに食料問題に限って言えば、ミレニアム開発目標的は達成できています。ただ、あの結果は世界平均であり、アジアでは大きく改善されたけどアフリカはそんなでもない……というのが一枚めくった結果だったりします。難しいですね。あー火星に移住したい。
・三日月教
リライトです。なるべく読みやすくなるように頑張りました。そもそも、この本はブログのリライトを中心にする予定だったのですが、結局これとバーチャル美少女とトランスサイエンス、あと環境屋以外は書き下ろしになりました。自分の過去の文章が想像以上に使いづらすぎて……もっと計画的にブログを書いていこうと思います。はい。 あと、Twitter の相互にやたらと三日月教を気に入ってくださっている方がいらっしゃるのですが、彼には校正をしてもらったり応援していただいたりしたので、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございます。挿絵はマッドちゃんです。このイラストは自分でもなかなか気に入っています。女子キャラは手足の長さや太さをちょうどいい具合に調整して描くのが難しいですね。柔らかさというか、曲線も意識して描いています。難しいです。でも、今回はうまくいったのではないかと思います(自画自賛)。
・バーチャル美少女は電気リア充の夢を見るか?
リライトです。改めて字面が酷い題名ですね。なんだよ電気リア充って。あと今気づいたんですが、Windowsの予測変換で「リア充」と打つと「リア充爆発しろ」と「リア充撲滅」が変換候補に出てきます。少子化が進みそうですね。ところで今日はクリスマスなので、駅前にも二人連れがたくさん居ました。去年の今頃は毎日塾に通って自習をし、帰り道でアベックの散策を目撃して幸せそうなオーラにあてられ、理由もなくイライラしていました。今は温かい目で見守ることができます。ところで「幸せ」って何ですか?
・時間の謎
実は、これが執筆の順番的には最後に完成したものだったりします。あと一本くらいなら入りそうだな……どうしようか……と考えて、結局大学受験期に書いていた文章から元ネタを取ってきました。リライトにしようかと思ったのですが、書いているうちにどんどん元の部分が削られたので、着想だけ同じ別物みたいな文章になっています。文章を確認してくれた大学の友達には好評でした。まあ2ページで語っていい内容ではないんですけどね。ちなみに「時間」についての考え方は、受験期に読んだとある評論(手元にない)と、一時ハマっていたハイデガーの影響を受けています。それがどの程度出ているのかは分かりませんが。この文章にも挿絵が付くはずだったのですが、スペースの関係で入れられませんでした。
・建国
ただの趣味ですね。非常にふわっとしたことしか書いていませんが、やはり創造物やアイデアは発表してなんぼなところがあるので、隙あらばアピールします。サークルに立ち寄っていただいた方の中に、お一方だけですが「見たことがないミクロネーションだなと思って」とおっしゃってくださった方がいらっしゃったのが嬉しかったです。未承認ですが主張していきます。なんとなくですが、エタマドラーは国が人間の姿を取ったものという設定もあるので、国相応の(?)顕示欲や承認欲求があるのかなと思ったりもしています。マドラーの派生はどちらかというとコミュニケーションが苦手な面々が揃っていますが、エタはその中でも比較的コミュ力がありそうですね。たくさん人と喋った後は電池切れ(おそらく比喩表現)になっている可能性はありますが。
・トランス・サイエンス
リライトです。これはそもそも書き直したいと思っていたものなので、ここでリライトできてよかったです。文語で書いていたのでそこを訂正する必要もなく、作業がしやすかったです。特筆することはないですね。挿絵はアナログをそのまま使っています。Word に張り付けたときはもう少し綺麗だったのですが……。
↓これです。加工してます。
↓これは写真に撮ったアナログ絵です。・毒物と哲学
これは学園祭でサークルの出し物をすることになったときに、何でもいいから自由研究をしてポスターを作ってこい、と言われて作ったポスターの、考察の部分を主に引っ張ってきたものです。リライトといえばリライトですが、形式が全然違うのでほとんど書き下ろしです。よい子は真似しないでほしいし、悪い子も(行くところまで行ってしまったとしても)これを見てやったとは言わないでほしいのですが、まあ試しました。お勧めはしてませんし、さすがにしません。内容は「人間にとっての毒」とはなんだろう? という視点からの毒の考察です。で、今これを書いていて自分が人間だという証明はできていないことに気付いたのですが、見逃してください。個人的に小さいころから毒が好き(語弊)で、魚類図鑑や植物図鑑の「毒があるマーク」を探して嬉しがっている部類の人間でした。生物屋(や化学屋)には案外多かったりするのですが、文系に言うと時々引かれます。でも蒸留は楽しかったですね。
・ツクダニの集会所
創作の話ですね。評論ですらありません。世界観の話を深掘りすると多少評論っぽくならないこともないのですが、どれだけそれを文章にして出すかはまだ考えています。マドラー以外のキャラやその派生も Twitter と Discord に貼っているのですが、どちらも鍵なので日の目を見ることがありません。昔 pixiv のアカウントを作って纏めたものが一応あるので、そのうちまたページを作りたいです。今見ると、名前もデザインも違うキャラがちらほら居ます……。公開のTwitterアカウントもあるのですが、現在なぜかログインできなくなっている(コードのメールが届かない)ので、運用再開は先になりそうです。
・環境屋と人生
リライトです。これと挿絵はそもそも前期のテスト期間にモソモソ書いていたもので、主に学部の各種期末試験、レポートが煮詰まった結果のものです。闇ですね。環境の勉強をしてると週1くらいで漠然と死にたい雰囲気になるのですが、そういう人生を選んだからには向き合っていかないといけないんだよな、ということです。「赤頭巾ちゃん気をつけて」は倫理の資料集にちらっと載っていた本なのですが、たまたま高3の時に図書室で見つけて、某私大の入試を受けに行った帰りに電車の中で読みました。タイムリー(なお時代)だったので、感想をノートにつらつら書き連ねていたりします。
・扉絵について
気づいた方がいらっしゃるか分かりませんが、扉絵(と目次の横のページのイラスト)は哲学や倫理に関連した図版のパロディです。アナザーの「対話」なんかは分かりやすいですね。これは「アテナイの学堂」のプラトンとアリストテレスの真似をしているところです。本ではなくノートパソコンとスマホを持っています。エタの「リヴァイアサネット」も、ぱっと見は分からないかもしれませんが、題名が直球で分かりやすいですね。ホッブズの「リヴァイアサン」の表紙の絵のパロディです。リヴァイアサンに無理やり英語の指小辞をくっつけています。「リヴァイアサニー」と迷いましたが、なんとなく語感が良かったほうを採用しました。ネガの「舞踏会」は、おなじみ「死の舞踏」のパロディです。元になっているのは、ヨハン・ルドルフ・ファイヤアーベントの『大バーゼルの死』もしくは『説教師の死の舞踏』と呼ばれる絵画です。オリジナルの「なぞなぞ」は倫理の教科書に載っていた絵が元なので、気付いた方も多かったかもしれません。エディプスとスフィンクスの絵です。で、おそらく一番マニアックなのが、パラレルの「ベンサレムの友達」です。これはベーコンの「ニュー・アトランティス」の挿絵が元になっています。
他の挿絵はパロディだったり特に意味はなかったりします。環境屋のやつは闇みたいな絵シリーズの一つなので、解説を入れようと思えば入れられますが、割と見たままです。胃袋で逆首つり状態……。闇みたいな絵シリーズは自分の中の疑問、やるせなさ、ある種の絶望、などを表現したもので、大学受験期に量産していました。またそのうち、リライトしてご紹介できたらと思います。
・ペンネームの話
今回の本は「瑛理 窓」名義で出しています。これは代理キャラであるマドラーの人名でもあり、僕のペンネームでもあり、フェンストーノ公国の国民としての日本語名でもあります。苗字部分の由来は英語の「Alias」で、表記は少し違いますが昔使っていたペンネームでもあります。漢字は当て字になっています。今後も例のサークル(フェンストーノ公国観光案内所)で活動するときには、この名義を使うと思います。マドロイドもペンネームですが、フェンストーノ国民としてのエスペラント名でもあるので、マドロイド=瑛理窓ということになります。一度だけ「本名ですか?」と聞かれましたが、本名にはカスりもしていないのでご安心ください。ただ、いろいろな所で各種ペンネームを使い分けているので、使用頻度が比較的高い「瑛理窓」は時々授業アンケートの紙などに書きそうになります。
だいたいこんな感じですね。満足しました。それにしても、コミケは楽しかったですね。感想は東京レポートと併せて、またそのうち纏めると思います。でも夏は暑そうなので、次に応募するとしたら冬ですね。今年も色々考えていこうと思います。
それではまた。
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