トロフィー欲しい。
どうもこんにちは、逆走マドロイドです。
前回の続き。ネタバレ注意。
前回の考察では、題名と大まかなストーリーについての意見を述べました。今回からは、より詳細に、ゲームの進行に沿って考えていきたいと思います。
まず、ゲーム序盤の森という場所について考察します。
ゲームは倒れている主人公が起き上がる所から始まります。場所は森の中です。中盤からステージは工場や町中のような所に変わり、森や林のようなステージもあるにはあるのですが、メインギミックではなくなっていきます。ただ、最終局面は荒廃した雰囲気や自然の要素があり、エンディングは再び森の中がステージになっています。
これは、森=土が作ったもの、というイメージから、主人公が辺獄の世界で実態的に甦ったこと(最初に森から出る、土から出る)と、主人公が辺獄の世界に於いても死んだこと(最後に森に辿り着く、土に還る)ことを表しているのではと考えます。
なぜそんなことを意識していたのかというと、土を踏む音が聞こえるからです。このゲームのサウンドは環境音以外は主人公の足音くらいしかなく、そのためか床の材質によって足音がかなり違います。森の中を歩いていれば土や枯れ葉を踏む柔らかい音がし、工場の中を歩いていれば金属やコンクリートが固く響く音がします。これ以外の特徴的な動的ゲームサウンドは主人公が死ぬ(砕かれる、焼ける、切れる、潰れる、…)音しかないので開発側が凝っただけかもしれませんが、場所を意識させるために足音を細かく作ったのかもしれないな、と思ったことからの考察でした。
また、ステージが森の中から工場のような所に移行する過程のギミックについて考察します。
森の中では、謎のクモのような生き物に対応したり転がってくる岩を避けたりと、デザイン的にも仕組み的にも自然がモチーフの罠が殆どです(トラバサミ先輩なども居ますが…)。ここから中盤に向かうにつれ、まずは主人公によく似た他の子供(主人公と同じくらいか少し大きいことが多い)が出て来だします。
最初は虫に寄生されて死んでいたり木に刺さって死んでいたりと、とにかく死んでいる子供が出て来ます。しかしある時から、動ける子供たちが主人公を邪魔しよう、殺そうと罠を仕掛けてきます。例えば、森の中によく出てきたクモの足の模型を動かしていたり(当たっても死なない、気付いて通り抜けることに成功すると操作していた子供は逃げる)、火が付いたタイヤを落としてきたり(当たると死ぬし逃げた先には水溜まりがあるので飛び越えないとまた死ぬ、回避に成功して進むと落としていた子供たちは逃げる)など、かなり凶悪な方法で邪魔をしてきます。これらの罠がこのゲームで初めて出会う人工的な罠であり、最後の人為的な罠ですが、森の中の自然的な罠から工場の機械的な罠への移行になっているように感じます。産業革命感。
しかし、この移行期間の最大のギミックとも言える子供、あの子供たちは何のために主人公に向かってくるのでしょうか。犠牲になっている子供が主人公以外にも居ることや、彼らが何人かで罠を仕掛けてくる事があることは確かです。しかし、なぜ横スクロールの左からやってくる主人公をひたすら追い返そうとするのでしょう。そういう伝統でもあるのか、そもそもなぜ彼らは辺獄に居るのか、立場が2つ(襲う、襲われる)あるのはなぜか、…。
前回の考察では「辺獄」という場所についても多少考察をしましたが、どのような解釈でも辺獄に他の子供が居ることに関しては納得がいきます。しかし、その子供たちが対立する理由や目的については、前回の考察の方針では何も考えが浮かびません。そこで今回は、またメタ的な発想を元にして考えてみようと思います。
向かってくる子供たちですが、これは僕たちが主人公を動かすプレイヤーだからそう感じているだけであり、あちらからすると主人公が向かってきているように見えているのでは、と思います。もし相手の子供たち視点のゲームだったら、やってくる主人公たちをひたすら撃退するゲームになっていたのかな、とも考えられます。さすがに某侵略者ゲームみたいな勢いの茶番要素が強そうですが…。
キリがいいので、今回の考察はここまでにしようと思います。
〔今日の英訳〕
Because I heard a sound of stepping on the soil, I was conscious about such a thing.
(なぜそんなことを意識していたのかというと、土を踏む音が聞こえるからです。)
それではまた。
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