ヴィスタ!
どうもこんにちは、旅人マドロイドです。
今回は久屋大通レポートです。
「窓辺の旅行記2024夏」がついに始まります! 名古屋編からスタートしますが、大阪、岡山と続く予定です。今回のトピックは「都市の中の緑地」「修景技法」あたりでしょうか。だいたいこんな感じで視点や目的を示しつつ、感想を書いていけたらと思っています。というわけで、今回紹介するのは久屋大通です。
〈名古屋の大緑地帯、久屋大通公園〉
久屋大通は名古屋市にある非常に大きな通りでして、なんと大きいので通りの真ん中に公園まであります。その名も「ヒサヤオオドオリパーク」、または「久屋大通公園」です。この公園はいくつかの地区に分けられているのですが、とにかく広い……というか長いです。全長は約1kmもあり、芝生のエリアから商業施設が並ぶエリアまで、様々な機能と側面を持っています。三井不動産株式会社が管理をしているらしく、2020年に再開発で現在の姿になったようです。
幅員(道路の幅)の大きさは防火のためらしく、なるほど都市公園、といった感じです。そう、普段意識することは少ないんですが、私たちの身近なところにある公園は災害に対応する機能も持っているんですよね。例えば、防火という観点からはスペースがあることで延焼を防ぐことができますし、植物の蒸散によって空気が高湿になることも防火に役立ちます。他にも、広かったり高台にあったりすれば地震や洪水などの避難所になります。災害に強い都市には公園が必要なんですね!
ちなみに、「シバフヒロバ」はこんな感じです。
奥は「ケヤキヒロバ」です。手前は謎のお洒落なカフェなどが両側に並んでいる道になっています。芝生はいいですね。公園の芝生はコンクリートに比べて温度変化が少なく、夏でも温度が上がりにくいです。転んでも安心、子供も走り回っています。あと、視界が緑になるのもいいですね。緑色が好きなので嬉しいです。そういうことで訳もなく散策するのにも向き、市民のレクリエーション、コミュニケーションの場にもなるわけですね。ベンチもたくさんあります。
ちなみに写真の中央左のベンチに、座っている二人の後ろ姿みたいな像があるじゃないですか。これ、面白いんですけど向こう側に回って見ても後ろ姿なんですよ。どういうことかというと、これは座ってる像じゃなくて、像が座るところの真ん中に刺さってるんですね。ラム・カツィールというアーティストの作品で、『Stay』というそうです。ベンチにしては少し高めですが、普段座るより上からの視点で辺りを見渡すのも楽しかったです。
〈久屋大通とテレビ塔〉
久屋大通の真ん中にはテレビ塔が建っています。本当の名前は「MIRAI TOWER」だそうですが、名古屋の友達いわく「みんなテレビ塔としか言ってない。っていうか、そんな名前だったんだ」とのことでした。このテレビ塔を、通りの横にあるバスターミナルの上に設置された施設である「オアシス21」から見ることができます。ちなみにこの施設はショッピング、緑地、交通などの機能が複合されたものです。こういうの最近多いですよね。機能がたくさんあって色んな人が来るのはいいこと、ジェイコブスも言ってた。
それはともかく、このオアシス21の屋上ともいえる「水の宇宙船」の広場から、久屋大通を見渡すことができます。この施設は単に「宇宙船」と呼ばれることもあるらしいですが、ここからきている呼び名のようです。例の友達の家では「アワビ」と呼ばれているそうですが……うーん、確かに(?) で、そこからの景色がこちらです。夜に行ったので夜景ですが。
左から右に走っている通りが久屋大通です。見えているのは道路の左側の「ミズベヒロバ」と、そのさらに奥が「メディアヒロバ」です。
こちらはテレビ塔です。
そして、このヴィスタですが、道路の幅:建物の高さの比率は2:1、もしくは1:1程度がいいらしいです。ちなみに、この比率を「D/H比」と言います。しかし、久屋大通は道路の幅が非常に大きいので、スカスカしないように真ん中に公園を作っている訳ですね。公園を歩いてみた印象ですが、1本の道のようになっている公園の両側の、建物というよりは植えられている樹木がヴィスタのようになっていて、これはこれでヴィスタの中のヴィスタみたいだなと思いました。
ということで、今回は久屋大通公園の紹介でした。素敵な公園だったので、皆様も機会があれば是非行ってみてください。その時に、都市公園と防災とか、修景技法のこととかをちょっと思い出して楽しんでいただければ、管理人は環境屋冥利に尽きます。
次回も名古屋編、名古屋市科学館と特別展「毒」のレポートです。ちょっと更新頻度を上げて頑張ろうと思うので、お楽しみに!
それではまた。
〈参考文献〉
PR TIMES 2020「『ヒサヤオオドオリパーク』にラム・カツィールによるアートベンチ《Stay》が登場」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000062994.html(2024年8月30日閲覧)
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