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楽園の庭園論

 一家におひとつ、手軽な楽園思想はいかがでしょうか。

 どうもこんにちは、湿地帯マドロイドです。

 庭の話。


 お久し振りです、バイトとか帰省とかをしていたらもうすぐ春休みが終わりそうなマドロイドです。最近眼鏡を新調しました(自己紹介二回目)。

 さて皆様、お元気でしょうか。新しい年度が始まりますね。管理人はそろそろ環境屋も3年目に突入しかけており、そろそろ見習いから昇格するために研究のことなどを考えなければいけない時期になってきました。まあ、ずっと環境とか研究者とか言い続けてきたので、やっとここまでたどり着いたか、というような感覚もあります。

 ところで、具体的にお前は何をする気になったんだ? という話になりますと、環境計画・緑地(庭園含む)デザイン……みたいなところに落ち着きつつあります。自然を守りたい、生物の保全に貢献するために科学者になりたい、みたいなところから始まった管理人ですが、そのうち倫理的な観点で躓いて哲学に傾倒していったことは、読者の皆様もよくご存じかと思います。ということで、管理人は大学に入ってしばらくは哲学者になる気でいたのですが、今度は計画学・環境デザインに出会って世界観が変わります。

 それまでは、哲学を勉強して環境関連の問いに向き合い、科学と人間の隙間みたいな問題について考えていこうと思っていました。しかし、人間側にもっと根本的なアプローチが必要なのではないか、思想や本というものはこの社会でどれだけの表面的な影響力を持っているのだろうか、というような懸念もありました。始める前から心配事が多すぎるいつもの管理人ですが、自分が納得しないと一生そこで停滞しかねないので、前進するためにはそれらに向き合わないとどうしようもないんですね。

 というところで出現したのが、まず計画学です。この授業では環境計画の歴史などについて学んだのですが、重要な建築家や計画学者の名前や思想も出てきました。すると、「このような環境が適切です」という思想に基づいて、実際に設計をしたり街を造ったりするわけですよ。管理人は、これにいたく感動しました。レッチワースとか、ほぼ哲学書みたいなものですよ。思想を形にすれば、環境と人間に直接影響を及ぼすことができるのかもしれないという可能性を見て、管理人の実践哲学(実践とか真則とかのアレ)を管理している部分の心が揺さぶられた訳です。

 次に出現したのが、庭園デザインです。この授業では庭園思想や緑地の変遷などについて学んだわけですが、もう庭園ってダイレクトに思想なわけですよ。思想が庭に展開されているようなものです。この辺の感動は、計画学と似ています。しかも、庭園は緑だし、植物だし、彫刻とか置いてもいいし、人の役にも立つし、管理人にとって非常に都合がいいテーマです。ということで、管理人が少しずつ醸造してきた思想と、大学で学んだその他の学問の知見を活かして緑地や庭園のことを専門的に学んでいこうじゃないか、と思った次第です。


 というか本当に、庭園って面白いんですよ。庭園は思想とか言いましたが、これはどこの庭園でもそうでして、庭というのは様式(国や地域ごと)の楽園の象徴なんですね。なかでも日本庭園というものはその抽象度合いが限りなく高い種類のものであって、池に置いてある小さい岩は仙山(不老不死の仙薬があるらしい山。中国思想の輸入)の宝を持ち帰る船ですよ、とか言い始めるんですよ。最高に面白くないですか? 見立ての芸術ですよね。このミニチュア的な発想の楽しさ、思想の表現しやすさから、管理人は特に日本庭園に興味を持っている訳です。隣国の文化ですしね。

 ちなみに他の国だと、例えばイスラム庭園は砂漠の地域でオアシスが楽園なので、庭には池を作って果物を植えますよ、みたいなことになっているそうです。分かりやすいですね。イギリス庭園になると、この庭園様式は産業革命期の金持ちが始めたことなので、やっぱり儲かるのは羊毛だよな、ということで庭は一面芝生にして羊を放しますよ、みたいなことになります。楽園の条件は資本の多さだし、資本になるのは羊ということですね。なお、この芝生と羊のセットは緑地公園の様式としてアメリカに持ち込まれた後、人間が芝生で運動するために芝生(羊抜き)の状態になりました。これがさらに、現代の公園の様式として日本に持ち込まれたために、公園にはよく芝生が植えられている訳です。Ha-ha!

 というようなことを考えていると、楽園として見る庭っていいよなと思うんですよね。ユートピアなんてやっぱり存在しないらしいけど、人間の思想によって楽園を庭園として作り出すことができるというか、庭園に楽園を見いだすことができるというか。管理人は近ごろ、ヨナスの影響を多大に受けているので人間の「想像する」働きを評価していまして、この働きをいかに環境向きに使えるようになるか、持続させることができるか、というのが今後の環境問題対策において重要な視点になるんじゃないかと思うわけです。よって、庭を作ることによる理想の想像とそれを具現化する営みは、テーマを変えればソフトな環境教化とか、人にも優しい環境思想の基礎になりえるのでは、みたいなことを考えています。

 人間が環境問題防止に取り組むことができるのは、『最悪の未来の回避』にしても『未来世代への責任』にしても、今起こっていないことを想像し、現代において共感できるという能力があるからではないかと思うんですよね。ということは、よりよい未来を想像できるからこそ、今の行動を変えるという発想ができるのではないでしょうか。想像力が人間の行動に及ぼす影響というものは大きくて、この存在そのものに人類は助けられている面があるんじゃないでしょうか。そして、これをいかに有効活用していくかという実践的な話は、今までそんなになかったのではと思うんです。

 そう考えると、今現在手に入らない楽園を自分達の手で作るという庭園の考え方は環境思想の根元的な発想に繋がるところがあり、現代人は庭園を通じて環境に想いを馳せることで、健康に環境意識を高められるのでは……という考え方には、一定の需要がありそうです。人間として楽園を作りながら、地球環境問題の解決にも貢献できる、低負担かつ実用性のある思考セットといえるのではないでしょうか。すると、現代の楽園って何なんでしょうね。生物多様性が保全されていて、安定した気候を作り出す自然? それってもしかして湿地帯ビオトープでは? 

 ビオトープって日本庭園と相性がいいと思うんですよね。自然の縮図的な構図とか、エコトーンの作りやすさとか。ということで、管理人としては実践的な環境思想の二つの流れ(環境哲学の実践・楽園思想の利用)が日本庭園とビオトープに行きつき、両者が融合してちょっと嬉しい、というのが現状です。

 いや、環境ってやっぱり難しいですからね。今のところ、管理人の方向性には管理人がオリジナル燈籠を落書きする程度の余白がありそうなのでよかったです。そういう自分が単純に好きなことを道端でできそうだというのも、研究テーマの選定においては大事なんじゃないかと思います。追い詰められるだけでは苦しいですからね。歩きやすい道かはともかく、何かしら好きなものが落ちていそうな道を選んでもいいのかなと思います。


 ということで、庭園とか思想とかの話でした。管理人は今年度は忙しそうですが、引き続きしっかり考えていろいろ吸収しつつ、出力のほうも頑張っていきたいと思います。皆様の新年度も、よい1年になりますよう。


それではまた。

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